うさぎドロップ

赤ちゃんよりは少し成長した女の子を育てる、たよりない男子の物語

「うさぎドロップ」は、宇仁田ゆみ先生が雑誌「FEEL YOUNG」に2005年から連載していた作品で、単行本9冊と番外編1冊が刊行されています。
また2011年にはTVアニメにもなりました。
ここに出てくるのは、赤ちゃんよりはもう少し成長した女の子。年齢は6歳。小学校に上がる手前の年齢です。
そういう意味では赤ちゃんよりは手がかからない年齢ですが、成長したなりの難しさもあることが描かれています。
主人公は30歳独身の男性、河地大吉。祖父の葬式の時に出会った孤独な少女鹿賀りんは、祖父の隠し子でした。
施設に預けようとする親族を押し切って、大吉はりんを育てる決意をします。
ですが、30歳の会社員が子供を育てるのはとても大変。それに大吉はあまり子煩悩というわけでもなく、子育てに向いた性格でもない。
むしろりんのほうがしっかりしていて、そのことに助けられることも多いです。
ですが、不器用ながら少しづつ子育てに慣れ、りんに対する愛情も生まれてきて、「家族」がだんだん出来上がっていく。
大吉は子育てをするために、多くのものを犠牲にするけれど、それでもりんへの思いのために、すすんでそれを受け入れるのです。
典型的なダメ男だった大吉が、子供を育てることで自分も成長していく姿が丁寧に描写されます。

ママだけでなくパパにも読んで欲しい作品

この作品の作者宇仁田ゆみ先生は女性。掲載誌も女性コミック誌です。
ですから、子供を育てるのは男性ですが、基本的に女性に共感を得られるような内容になっています。
不器用な男性を読者である女性の自分自身に置き換えて読むことも出来ます。
でも、この作品は女性のママだけでなく、パパにも読んで欲しいです。
赤ちゃんのパパは、みんながみんな子育てに協力的ではなかったりもします。
ママほどの愛情を注がない場合もあるでしょう。
でも、そうした男性でも、子供を育てるということは、とても大きな意味があるということをこの作品から知ることが出来ます。
ここに描かれているメッセージをきちんと受け取れば、きっとパパも子育てに対する考えが少し変わるかもしれません。
なんといっても、不器用な30歳独身男性だって女の子を育てることが出来るのですから。

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